はじめに|ビニールクロスや合板じゃない選択肢とは?

家の中で一番多く目にし、手や足が触れる場所・・・それが内装材です。 壁や床、天井に使われる素材は、住まいの快適さや健康に大きく関わってきます。
現在の日本の住宅では、ビニールクロスや合板フローリングといった工業製品が主流ですが、 「
もっと安心・安全な素材を使いたい」
「こどもやペットにもやさしい家にしたい」
という声も多く聞かれます。
そこで今回は、京都で無添加住宅を検討している方に向けて、自然素材を使った内装材の選択肢についてまとめてご紹介します。 ビニールクロスや合板に代わる素材が気になる方にとって、役立つ情報になれば幸いです。
ビニールクロスと合板フローリングの気になる点

ビニールクロスの特徴と課題
ビニールクロスは安価で施工しやすく、デザインのバリエーションも豊富なため多く使われています。
しかし、素材の主成分である塩化ビニル樹脂には可塑剤や防カビ剤などの化学物質が含まれていることが多く、 使用後に室内空気を汚す原因になることも。
また、静電気が起きやすく、ホコリや汚れが付きやすいという欠点もあります。
合板フローリングの特徴と課題
合板は複数の木材を接着剤で貼り合わせて作られた板材です。
表面に薄い木や木目調のプリントを貼ることで、見た目は本物の木のように見えますが、 内部には化学接着剤が使われていて、 シックハウス症候群や化学物質過敏症などアレルギーを引き起こす要因になりかねません。
自然素材を使った内装材の選択肢

漆喰(しっくい)|調湿・消臭・抗菌効果も
漆喰は石灰を主成分とした伝統的な塗り壁材で、 室内の湿度を調整したり、においを吸着したり、ウイルスや菌を不活性化する作用も期待できます。
さらに、静電気を帯びにくいためホコリがつきにくく、掃除もラクになるのが特徴です。
ただし、市販の漆喰には樹脂や接着剤が混ざっていることがあるため、 本物の漆喰を選ぶことが大切です。
無垢材のフローリング|肌ざわりと経年変化の美しさ
無垢材のフローリングとは、天然の木をそのまま一枚板に加工したフローリング材です。
合板と違って接着剤を使わず、木そのものの香りや肌ざわり、断熱性の高さが魅力です。
冬でもヒヤッとしにくく、足腰への負担も少ないため、こどもや高齢者にも優しい素材。 時間が経つごとに味わいが増し、経年変化も楽しめるのが無垢材ならではの良さです。
炭化コルク|断熱性と防音性に優れた床材・壁材

炭化コルクは、コルクを高温処理して圧縮成形した自然素材の断熱材です。
無添加住宅では床下や壁、天井の断熱材として使用します。防音性・断熱性が高いのが特長です。 また、湿気にも強くカビにくいため、調湿効果をプラスしたい空間にも最適です。
自然素材を選ぶメリットと注意点

化学物質を減らせる=空気がきれいになる
自然素材の最大のメリットは、揮発性化学物質の発生を抑え、室内の空気をきれいに保てること。
特にこどもやアレルギー体質の方がいるご家庭では、毎日吸い込む空気の質はとても重要です。
手入れも楽しむ暮らし方へ
自然素材は汚れやすいというイメージがありますが、実際には素材を活かした手入れ方法を知っていれば長く美しく保つことができます。
また、小さなキズやシミも“味わい”と捉えることで、素材と一緒に暮らしを育てていく楽しさも生まれます。
まとめ|内装材も「何を使うか」で暮らしが変わる

内装材は、見た目やコストだけで選びがちですが、実は家族の健康や心地よさに直結する大事な選択肢です。
ビニールクロスや合板だけが選択肢ではなく、自然素材にはたくさんの可能性があります。
あまねこうでは無添加住宅の考え方に基づき、 見た目と性能、そして「毎日の安心」を大切にした内装材選びをご提案しています。
「自然素材、気になってたけど手が出せなかった」
そんな方にこそ、今回の記事が一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市「固定資産税評価委員会」委員に任命される。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
住まいづくりで悩む方々へ
「他社で質問しても今ひとつハッキリしない」
「いろいろ勉強してからスタートしたい」
いい家を建てたいなら、
いい住まいづくりをしないと失敗します。