はじめに|注文住宅なのに、どうして後悔するの?

「自由に間取りを決められるのが注文住宅の魅力」とよく言われます。
ですが実際には、完成後に「こうしておけばよかった…」と間取りに後悔している人は少なくありません。
なぜでしょうか?
この記事では、よくある間取りの失敗例を紹介しながら、後悔しないための成功のコツを、現場で多くの住まいづくりを支えてきた立場からお伝えします。
注文住宅なのに後悔した失敗例
失敗例①:収納が足りない・使いづらい

間取りの相談でよくあるのが「収納スペースの後悔」です。
- ウォークインクローゼットは作ったけど、使いづらい
- パントリーを付けたけど、動線が悪くて不便
- 家族の成長に合わせた収納の計画をしていなかった
このように量ではなく「配置と使いやすさ」が重要であることに、住み始めてから気づくケースが多いようです。
成功のコツ|生活動線とセットで考える
「何を、どこで、どう使うか?」を家族全員で話し合い、生活動線とセットで収納を考えることがポイントです。
失敗例②:日当たり・風通しの計算ミス

間取りを室内中心に考えてしまい、「日当たりが悪かった」「風が抜けない」という後悔もよく聞きます。
特にリビングが暗いと、毎日の快適さに大きく影響します。
成功のコツ|日照や風に入り方にも配慮
土地の「方角」や「周囲の建物の位置」をふまえ、日照や風の入り方まで含めてプランニングすることが大切です。
プロでも敷地と間取りを平面的に捉える人がたくさんいます。間取りを一体的にシミュレーションを行う設計士や住宅会社を選択すれば防げる後悔です。
失敗例③:水まわりの動線が悪い

キッチン・洗面・お風呂・トイレなどの水まわりは、毎日の家事に直結します。
- 洗濯機が2階で、干す場所は1階…非効率
- トイレが寝室のすぐ隣で音が気になる
- 来客用と家族用の動線がかぶってストレスになる
など、生活してみて初めて気づく不便さが多く潜んでいます。
成功のコツ|時刻別の日常をシミュレーションする
間取り図だけでなく、「朝の家事ルート」「来客時の流れ」など、時間ごとの動き方をシミュレーションするのが効果的です。
失敗例④:将来の変化に対応できない

家族構成やライフスタイルは、10年、20年で大きく変化します。
- 子どもが独立したあと、使わなくなった部屋が無駄に
- 将来の親の同居を想定していなかった
- バリアフリーを考えておけばよかった
目先の便利さだけで決めてしまうと、後々のリフォームが必要になることも。
成功のコツ|可変性のある間取り設計を
「いま」と「将来」の両方に目を向けて、可変性のある間取り設計を意識しましょう。
まとめ|間取りで後悔しないために、一番大事なのは?

いかがでしょうか。
注文住宅の間取りで後悔する多くの理由は、「生活のリアル」と「プラン図のギャップ」にあります。
図面上は完璧でも、暮らしてみないと分からないことがたくさんあるからです。
だからこそ、生活の流れ・家族の性格・将来の暮らし方まで考えた打ち合わせが欠かせません。
立地や敷地、間取り図だけで判断せず、時刻別の動線など毎日の生活慣習から間取りを考えましょう。
京都市で家を建てるなら地元の工務店へ
京都での家づくりには、少し気をつけておきたい地域特有の事情があります。
たとえば「景観条例」に代表される独自のルールや、道幅が狭く土地の形が複雑な場所が多いことなど、他の地域とは少し異なる条件があるためです。
そうした背景をふまえると、地元での経験が豊富で、京都の家づくりに慣れている工務店を選ぶことが、安心につながるポイントになってきます。
土地や法規制に合わせたご提案や、現場でのスムーズな対応など、地域をよく知る工務店だからこそできることがあります。
この記事を書いた人

中川 高士:あまねこう代表
京都産業大学卒業。
2024年、京都府向日市より「向日市固定資産税評価委員会」委員を拝命。
実家が工務店という環境で育ち、幼い頃から自然と建築の世界に親しむ。
大手ハウスメーカー、地域ビルダー、そして社員一人の小規模工務店まで、様々な建築会社で28年以上にわたり経験を積む。営業職からスタートし、各社で現場管理・事業マネジメントまで幅広く担ってきた。
2023年に独立。
現在は「営業から現場管理までこなす建築マルチプレーヤー」として活動中。
「愛犬家住宅コーディネーター」「ホウ酸施工管理技士」「空気測定士」などの資格を活かし、「家を建てる」だけでなく「暮らしをつくる」ことを重視した住まいづくりのサービスを提供している。
住まいづくりで悩む方々へ
「他社で質問しても今ひとつハッキリしない」
「いろいろ勉強してからスタートしたい」
いい家を建てたいなら、
いい住まいづくりをしないと失敗します。